文法の盲点

「あれドアが開かない!」英語は doesn't/won't どっちを使う?

こんにちは、小野です。

英語を話す時に、最も意識を払わなければならないのが「時制」です。30年以上英語に接してきても、私はいまだにその意識は常にあります。

現在形か未来形かによって、意味が違ってきたり、最悪意味が通じないこともあります。それくらい時制は重要なんです。

「あれドアが開かない!」英語は doesn't/won't どっちを使う?

The door won't open.
The door doesn't open.

この2つの違いは何でしょうか?

「どっちも《ドアが開かない》...あれ?同じ訳になってしまうよ。同じ意味なの??」

実は、意味がかなり違います。使う状況が全く違うものになります。

don't/doesn't は現在形ですね。現在形はそもそもどんな場面で使うのでしょうか?

現在形の主な例文としては
I eat bread.
He teaches English.
She doesn't eat breakfast.
などのように、「今この瞬間」ではなく、あくまでも「普段すること」「習慣」を表したいときに現在形を使いますね。

日本人が時制で一番間違いやすいのが、実は現在形なんです。心当たりありませんか? ぼくがレッスンを日々していて、生徒さんが間違うところも、たいていは現在形です。

間違わないようにするコツは、現在形の文を訳すとき、必ず「ふだん」とか「いつも」を先頭に付け足して訳すといいですよ。現在形=ふだん形と覚えるといいです。

He writes books. 彼はふだん本を読んでいます。
He bakes bread. 彼はふだんパンを焼いています。
He wears a hat. 彼はふだん帽子を被っています。
He designs high-rise buildings. 彼はふだん高層マンションの設計をしてます。
He sells cars. 彼は車のセールスマンです。
He sells insurance. 彼は保険の外交員です。
He drives a truck. 彼はトラックの運転手です。
He owns a restaurant. 彼はレストランのオーナーです。
He washes windows. 彼は窓拭きの仕事をしています。
I don't work here. 私はここに勤めてませんよ。
It doesn't rain much in Tokyo. 東京ではふだんあまり雨は降りません。

ということは、The door doesn't open. の意味は「そのドア、普段から(立付けが悪いなどで)開かないのよ」と、言っていることになります。

それに対して、The door won't open のほうは未来形。未来形はどういう状況で使いますか?未来形の例文を思い出してみてください。

I'll help you. (手伝うよ)
I'll think about it. (考えておくわね)
I'll go to the gym today. (今日はジムに行こうかな)

未来形=「今これから」すること。大事なのは「今これから」と捉えることなんです。なので、これから起こること、これからすること、は全て未来形です(現在形ではありませんよ)。

つまり、The door won't open. は、普段は開くはずのドアが、突然今だけ開かないときに使います。
「あれ、ドアが開かないよ!」 となるわけです。

The door won't open. と The door doesn't open. では、全然違う状況・意味だということがおわかりいただけましたか?

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