覚えるべき文の構造

「それを言いたかったんです」は英語で何て言う?【WH名詞節Vol.3】

日本語を直訳してしまう人
「英語で『それを言いたかったんです!』は何て言うのかなあ?I wanna say itかな?I'd like toかな?何か違うような・・・正しい英語を教えてください。」

こういった悩みに答えます。

「それを言いたかった」強調したいときはWH名詞節


言いたい事を英語でうまく伝えられない時に、ネイティブが察して言い当ててくれた、そういう経験がある方は多いと思います。

そんなときに「そう!それを言いたかったんです」は英語でどう言いますか?

文法は間違ってないが不自然

❌ I wanna say it.
❌ I wanted to say it.

こう言ってしまってもおそらく意味は伝わると思いますが、さすがに上手な英語には聞こえません。

重要なのは、「それ」を文の中で強調することです。強調したい単語を主語にします。
ただし、この場面の「それ」は、相手がたった今言った言葉を指しているのでthatにします(itではない)。

それを言いたかったんです!」

⭕️ That's what I wanted to say!
⭕️ That's what I meant!

I wanted to say that よりも That's what I wanted to say のほうが、はるかにネイティブらしい英語になります。
このような、Thatで始まる形をぜひ身に付けましょう!

「それが言いたかった」その他の表現

That's it!
That's right!
That's what I was talking about.
That's what I wanted to tell you.
That's exactly what I meant.

ItとThatの違いはこちらをどうぞ

That's OKはどんな時に使うの?「ItとThat」の正しい使い分け!ItとThatの違いを正しく知ることで、とっさのひと言でも間違わないような英語力に一歩近づきます。大抵の日本人が「それ」を訳すときに「It」と考えがちですが、そうではないことが多いのです。...

会話頻出のThat's what ...を練習してみよう


強調して何かを伝えたいときは、That's ...または This is ...のような文がピッタリです。「私」より「これ、それ」を主語にするほうが強調されるからです。

「そう、それが~なんです!」

That's what I ...

「what I ...」の部分をWH名詞節(またはWH節)と呼びます。
「節」とは、文の中にある「S+V」の要素のことで、WH節のかたまりが文の中で名詞の役割をするので「名詞節」と呼びます。日常会話では、この「WH名詞節」が頻繁に登場します。

では実際にこの形を練習してみよう。練習していくうちに徐々に慣れるはずです。

それを買ったんです

That's what I bought.

それが欲しかったんです

That's what I wanted.

それがやりたかったんです

That's what I wanted to do.

それを買いたかったんです

That's what I wanted to buy.

それが聞きたかったんです

That's what I wanted to hear.
※望む返答を相手が言ってくれた時の「そうこなくっちゃ」「その言葉を待ってたよ」の意味でも使われます

その言葉が聞きたかったんです

That's what I was hoping you'd say.

そう思ってたんです

That's what I was thinking.

そう聞いてます

That's what I heard.

あとがき

今回は、That's what ...の形を練習しましたが、主語を変えてThis is ...にしたり、否定文にしたり、whatを変えてwhereやhowにしたり、とバリエーションは様々です。

この辺の練習は次回のWH名詞節で触れたいと思います。

WH名詞節の第1回~第2回はこちらです

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