覚えるべき文の構造

「使い方・操作方法を教えるよ」→ 英語ではWH名詞節を使おう!

英語が苦手な人
「英語で文を作ろうとすると、日本語と英語が全然違うことがあります。どうすれば英語らしい文が作れるようになるのでしょうか。ネイティブらしい作り方があれば教えてください。」

「使い方・操作方法を教えるよ」WH名詞節でネイティブらしく!


日本語を一語一句そのまま英語に訳してみても、英語らしくならないことがあります。例えば、

「使い方を教えるよ」
「操作(方法)を教えるよ」

機械の操作方法や、PCやアプリ等の使い方を相手に教えてあげたい場合に、英語でどのように表現するでしょうか?

「使い方」は英語で・・・「how to use」かな? 「教える」はteachだから・・・I teach how to use

おそらくほとんどの方はそう考えてしまうと思いますが、実は、ネイティブであればこのように表現します。

「教える」 teachではなくshow
 ※teachは勉強や知識などを教える、の意味。showはやり方等を相手に「見せて示す」意味。

「使い方」 how to useではなく、how it works(それがどう動くのか)と表現。

使い方・操作方法を教えるよ」
→ I'll show you how it works.

映画 Back to the Future のシーンで見てみよう


That's why his watch is exactly one minute behind mine.
だから彼の時計は私のよりも1分遅れてるんだよ。
He skipped over that minute to instantly arrive at this moment in time.
さっきの1分を飛び越えて、ここにやって来たんだ。
Come here. I'll show you how it works.
さあ、操作を教えよう。

英語で「使い方・操作方法」を表現するときは、日本語のように名詞で表すのではなく、「それがどう動くのか」(how it works)のように崩して考えます。

英語圏の人たちは、1個の名詞で表現するよりも、「WH + S(主語) + V(動詞)」という文の固まりで表現することが圧倒的に多い、ということを覚えておきましょう。

この文の固まりのことを WH名詞節(またはWH節)と呼びます。

英語独特のWH名詞節パターン6選


英語らしさを身に付けるカギである「WH名詞節」は、会話の様々な場面で多用されます。
日本語との違いに注目しながら、パターンの例文をひとつひとつ丁寧に見てください。

考え・意見 what you think

your idea, your thought でもいいときはありますが、大抵の場合は what you think, what I think のようにすると英語らしくなります。

Tell me what you think.
(あなたの考えを教えて。)
Is that what you think?
(そう思ってるの?)
I like the way you think.
(あなたのそういう考え好きだな。)

居場所 where he is

日本語では「彼の居場所」と言いますが、英語では「彼が今いるところ」と表現します。

Do you know where he is?
(彼の居場所わかる?)
I have no idea where he is.
(彼の居場所はわからないなあ。)
Do you have any idea where he might be?
(彼の居場所わかる?)

行き先 where you're going

英語にも目的地destinationという名詞がありますが、会話ではほとんど使いません。ふつうは「これから行くところ」「行ったところ」のようにWH名詞節で表します。

Do you know where you're going?
(行き先ちゃんとわかってんの?)
I don't know where he went last night.
(ゆうべの彼の行き先は知らないわ)
I wanna know where he goes after work every night.
(彼の毎日の仕事帰りの行き先を知りたいの)

やり方・使い方 how it works

名詞でmethod, wayなどもありますが、how S V の形にしたほうが英語らしくなります。

I'll show you how it works.
(使い方を教えるよ)
This is how it's done.
(こうするんだよ)

所要時間 how long it takes to ...

英語には「所要時間」という名詞はないので、「それをするのにどれくらいかかるか」というWH名詞節を使います。

Do you know how long it takes to get to Shinjuku?
(新宿までの所要時間わかりますか?)
Ask him how long it takes to get to the station.
(駅までの所要時間を聞いてきて。)

到着時間 what time S V

ETAという言葉もありますが、ふつうの会話ではほとんど使いません。「いつ来るのか」のようなWH名詞節を使います。

Do you know what time he'll be arriving?
(彼の到着時刻知ってる?)
I have no idea when he'll be here.
(彼の到着時刻はわかりません)

ネイティブ感覚をマスターできるおすすめの本【厳選2冊】

最後に、ネイティブの英語感覚をマスターするうえでおすすめの書籍を紹介しておきます。

初級の方へおすすめ

ネイティブ感覚を学びたい方におすすめの書籍です。かなりわかりやすい解説ですよ。

初級~中級者の方へおすすめ

日本語と英語のズレを効率よく学べるおすすめの本です。「日本語はこう言うけど、英語はどうなのかな」といつも疑問に思う良い習慣が身につくと思いますよ。

まとめ

代表的な例をまとめます。

  • 気持ち → I know how you feel.
  • 考え・意見 → Tell me what you think.
  • 居場所 → Do you know where he is?
  • 行き先 → Do you know where you're going?
  • やり方・使い方 → I'll show you how it works.
  • 所要時間 → Do you know how long it takes to get to Shinjuku?
  • 到着時間 → Do you know what time he'll be arriving?

こうして日本語と英語を比較してみると、それぞれの特徴がわかって面白いですね。

思いませんか?日本語はホントに名詞をよく使いますね。それに対し、英語はあまり名詞を使わず、その代わりに what/how などの言葉を多用して、動詞を使うのが大きな特徴ですね。

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