盲点になる文法

「これ好きなんだよ」は I like this じゃないの?単数と複数の区別

文法がまだ苦手な人
「先日ネイティブと居酒屋に行った時に、お通しで出てきた冷奴を指して I like this と言ったら、Oh, first time? と聞かれた。もちろんNoと答えたけど、どうしてそう聞かれたんだろう?『これ好きなんだよ』は I like this じゃないの?」

こうした疑問に答えます。

テーマ

ネイティブの持つ数の感覚を知り、単数と複数の区別を理解する

目 次
  1. 「これ好きなんだよ」は I like this じゃないの?
  2. 「これ・この=These」を使う場面例
  3. あとがき

この記事を読むことで「数に対するネイティブの感覚を知り、単数と複数の区別」を掴めるようになります。

あなたへの前置きメッセージ

ネイティブの感覚を理解できるようになると、自然に英語的発想が身についていくので、日本語の感覚を排除した英語らしい文を作れるようになります。そのためには、よい例文にできるだけ多く触れることが重要です。下のすべての例文に触れて、しっかりとネイティブの感覚を掴みましょう。

それでは、さっそく見ていきましょう。

「これ好きなんだよ」は I like this じゃないの?


結論から言うと、「これ好きなんだよ」は I like this ではありません。少し違います。

I love these!
(これ好きなんだよ~)

こう言えたら完璧です。likeでもloveでもどちらでも構いませんが、とても好きだという気持ちはloveのほうが自然です。

重要なのは動詞のほうではなく、目的語にある代名詞のほうです。単数形「this」ではなく、複数形の「these」にしないとうまく伝わりません。

え?どうして複数形なの?目の前にあるのは「1つ」でしょ?

こう思った方が大半だと思います。

なぜ「複数形」のtheseを使うのかというと、これと同じものを普段から食べていて好きなんだと伝えたいからです


これと同じ類のものは世の中に沢山ありますよね。それを見ると毎回好きで食べてしまうわけですね。

なので、複数形を使えば、「これ(と同じものすべて)が普段から好きなんだよね~」と言いたい事が正確に伝わるわけです。

反対に、単数形 this を使うとどんな意味になるのでしょう?

わかりやすくするために、少し例を挙げます。名詞を補って考えると明確になるはずです。

I like this. It tastes really good.
これいいね。とても美味しいよ。
I like this idea. You can go ahead with this.
このアイデア気に入ったよ。これで進めていいよ。
I like this place. You can relax and enjoy the food.
この場所いいね。ゆっくり食事が出来るね。
I like this hotel. It’s really quiet and they’re very friendly.
このホテルいいね。非常に静かで、スタッフも親切だし。

お気付きになりましたか? 単数thisを使う時は、それを初めて試した時です普段からいつも好きというのではなく、初めて試してみて気に入った!という時です。

ということで、単数thisと複数theseの使い分けのポイントです。

ThisとTheseの違い

  1. I like this.
    これいいね!気に入った!(初めて)
  2. I love these.
    これ好きなんだよね~。(2回目以降/ふだん)
    → これいいよね~。


このページ冒頭にあった「居酒屋でのお通し」の話については、冷奴のことを “I like this” と言ったので、初めて食べたように聞こえてしまい、”Oh, first time?” とネイティブに聞かれてしまった、という理由だったわけです。

「これ・この=These」を使う場面例


私たちは「これ」という言葉を単数で考えがちです。「これ=こういった類のもの全部」という意味の場合は、英語では必ず複数形theseになることを忘れないようにしましょう。

こういう犬は苦手だ

I hate these dogs.

近所を歩いていて散歩中の大きな犬とすれ違ったとき、目の前の犬を見て「こういう犬は嫌いなんだよ」と言いたいときは、目の前にいるのは1匹でも「こういう犬全部」のことを指しているので複数形。
※I hate this dog は、この犬だけを限定で言っていることになるので、「普段からこの犬にはいつも悩まされているんだよ」の意味になる。

これ好きなの!

I love these!

母と娘がスーパーで買い物をしているときに、その幼い娘が自分の好きな商品を目にして「うわー、これ好きなの!」と言う時は、普段からそれが好きな意味。目の前にあるのは1個でも「この商品全般」のことを指しているので複数形。
※I love this は、この商品だけを限定で言っていることになるので、「これはいいね!気に入ったよ!」の意味になる。

これどこで売ってるの?

Where can I get these?

相手が何か珍しい物を持っていたので、驚いて「これどこで売ってるの?」と聞きたい時は、目の前にあるのは1個でも「この商品全般」のことを指しているので複数形。
※Where did you get this?(どこで買ったの?)であれば単数で言う。

こういう奴は嫌いなんだよ

I hate these people.

駅構内で酔っ払いが駅員に絡んでいるのを見て、「こういう奴は大嫌いだ」と言いたいときは、目の前にいるのは1人でも「こういう人種全般」のことを指しているので複数形。

こういう事ってあるよね

These things happen.

送られてきた商品が破損していた時などに「こういう事って時々あるんだよな」と言いたいときは、目の前の出来事は一つでも、「こういう事全般」のことを指しているので複数形。

こういうことは時間がかかるよ

These things take time.

研究がなかなか進まない後輩に先輩としてアドバイスをするときに、「こういうことは時間がかかるものだよ」と言う時は、目の前の出来事は一つでも、「こういう事全般」のことを指しているので複数形。

あとがき

いかがでしたか?

こうした「数に対する感覚や概念」は、ネイティブが幼少期に吸収する感覚です。4~5歳のころからちゃんと「this/these」「that/those」「it/they」を切り替えて会話で使い始めます。もちろんどんな子供もこの感覚を間違えません。

残念ながら私たちの日本語には、こうした単数複数の概念がないので、この感覚を吸収するまでにどうしても最低数年はかかってしまいます。

でも、この感覚こそが日本語にないものであり、英語の根幹を理解するうえで重要な部分なので、時間はかかっても諦めずに、是非身に付けていってください。

また、下の記事も合わせてお読みになると、理解が深まるはずです。

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