カタカナ発音の人
「英語の発音がうまく出来ないなあ。どんな単語でもカタカナっぽく発音してしまう。上手く発音できるようなコツとかあれば教えてくださいな。」
こういった疑問に答えます。
真ん中の母音が削れる2音節の単語
「ビジネス」というよりも、「ベスネス」のような感じですね。
真ん中の「i」は発音しません。削れる音です。発音記号は [bíznəs] ですが、[i]は「イ」よりも「エ」に近い母音となり、しかも[z]は限りなく無声音[s]に近くなってしまうので「ベスネス」のような発音になるわけです。
「ディファレント」というよりも、「デフレン」ですね。
真ん中の「e」は発音しません。これも削る音です。発音記号は [dífrənt] ですが、[i]は「イ」よりも「エ」に近い母音なので「デフレン」のようになるわけです。
businessやdifferentは拍数でいうと「タン・タン」と2拍です。他にもこのような注意すべき単語がいくつかあるので、ここで練習しておきましょう。
下記の単語はすべて (タン タン)のリズムです。
「タン・タン」 のような2拍のリズムをとるように心掛けましょう。
business
different
family
every
favorite
desperate
aspirin
interest
diamond
average
beverage
liberal
preference
camera
opera
several
catholic
theory
「i」が抜けやすい3音節の注意すべき単語
カタカナ発音で読むと2音節と勘違いしやすい、3音節の発音を練習してみましょう。
下記の単語はすべて (タン タン タン)のリズムです。
「タン・タン・タン」 のような3拍のリズムをとるように心掛けましょう。
※以下の単語は、真ん中の「i」の母音(あいまい母音)が抜けやすいので要注意!
officer
difficult
recipe
referee※最後の音節を強く
Mexico
episode
capital
vehicle
city
capacity
hospital
beautiful
sensitive
positive
negative
typical
executive※これだけ4音節
capacityが難しく感じる方はこちらをご覧ください
hospitalが難しく感じる方はこちらをご覧ください
単語を発音する際に最も重要な「音節」とは?
ここで先ほど練習したものをもう一度復習しておきましょう。
officer
different
この2つの単語のリズム(拍数)は、それぞれ次のどちらでしたか?
[2拍] (タン タン)
[3拍] (タン タン タン)
officer [ɑ́fəsər] (タン タン タン)
(オフィサー ではなく アーフェサー)
different [díf-rənt] (タン タン)
(ディファレント ではなく ディフレント)
※カタカナ表記はあくまでも目安
このリズム(拍数)は、正確には「音節」(syllables)と呼ばれ、英語を正しく発音するうえで最も重要で必要不可欠な感覚です。よくネイティブもこの syllables を話題に出して発音を教えることがあります。
音節とは、かんたんに言うと単語の中の「母音の場所」のこと。その単語に母音が何個あるかを見れば、音節の数もわかります。この音節が発音のリズムを決定する重要な単位なのです。
日本語の発音でカタカナ読みをしてしまうと、本来の英語の音節数からは、かけ離れてしまうことがよくあります。
例えば、次の単語はそれぞれ何音節だと思いますか?
plan
flu
street
school
これらはナントすべて「1音節」。
母音が1つしか入っていませんよね。母音以外の部分は子音です。子音は音節には数えません。ですので、上の4つの単語はすべて「1拍」ということです(楽譜でいうと、♪音符1個分です)。
実際の発音でリズムを確認してみましょう。
4つとも全部「1拍」でしたね。母音が1つしかないからです。
ところが、カタカナで考えると、例えば「プ・ラ・ン」で3拍、「ス・ト・リー・ト」で4拍などと長い音節の発音になってしまうので、カタカナで拍数(リズム)を取っては絶対にダメなんです。ふだんカタカナで拍数を取っているような方は危険信号ですよ。
音節とは・・・
単語の中の母音の箇所。英語の単語はすべて、音節単位で強弱を付けたり、リズムを取ったりするので、音節を把握することが最も重要。
ネイティブが英語を聞き取る際に、無意識にこの音節をもとに単語を聞いているので、拍数を間違うと通じないことが多い。
あとがき
いかがでしたか?
英語でコミュニケーションを取るには、もちろん発音も大切ですが、今回ご紹介した「音節でリズム(拍数)を取る」ということも非常に重要です。
発音が多少正確でなくても、リズムやストレス(強い箇所)が合っていれば、意外と通じるものです。逆に、リズムが狂っているとネイティブにはかなりわかりにくい発音になってしまいます。
参考までに、次の単語もカタカナの発音と本来の正しい発音ではかなり違うので、練習しておくことをお勧めします。
satellite
chicken
ticket
Donald
missile
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