今回は、canでもbe able toでもない、第3の「~できる」をご紹介します。ネイティブは頻繁に会話で使うフレーズなので、ぜひ今日覚えてくださいね。
I get to _「~できる(機会を得る)」
- 今日は体調不良で、ランチを食べられなかった。
- 今日はずっと忙しかったので、ランチを食べられなかった。
日本語では両方とも「食べられなかった」と表現してしまいますが、ニュアンスの違いによって、英語では2つの表現で区別します。
2つの「食べられなかった」の意味の違いを考えてみましょう。
前者は、体調不良のせいで「できなかった」なので普通に could/couldn't を使うのは問題ありません。
ところが、後者のほうは、
「時間があれば食べることができた」
→「時間がなかったので食べられなかった」
→「時間やタイミングを逃したために、食べられなかった(食べる機会を逃してしまった)」
という状況ですね。こうした「~する機会を得る」のニュアンスではI get to do _を使います。get (the opportunity) to do _ と考えるとわかりやすいと思います。
「~できなかった」
→「~する機会を逃してしまった」の意味であれば
→ I didn't get to ...
「お別れを言えなかった」を表現するときも get to
例えば、お別れを言いたかったのに、時間が取れなくて見送りに行けなかったとしましょう。残念ながら「お別れを言うことが出来なかった。」と英語で言うには
仮に could を使って I couldn't say goodbye. と言ってしまうと、「見送りに行って相手を目の前にしながら、辛くてgoodbyeが言えなかった」という意味になってしまいます。
お別れを言うタイミングを逃した、と言いたいので、I didn't get to ...のほうがいいわけですね。
get to を使った頻出例文
「get to」を使った例文をご紹介します。「~できる、できない」は、どんな場面で「get to」を使うのか、様々な例文の中で感覚を養ってください。
Luckily he got to meet Einstein and shook hands with him.
(幸運にも彼はアインシュタインに会うことができ、握手までした。)
I didn't get to attend the previous company trip because it was in April.
(前回は4月だったので社員旅行に行けなかった)
I got to know the local people when I went on a trip to Wales.
(ウェールズに出張に行った時は、地元の人達と知り合うことができた)
Did you get to eat real fish and chips there?
(向こうで本物のフィッシュアンドチップスは食べる事が出来ましたか?)
We only get to live life forward, but it never makes any sense until we're looking back.
(人生は未来にしか進めない。しかし、人生の様々な意味は、過去を振り返った時にしか理解できないものだ)※Hindsight is 20/20 という表現もあります。
I never dreamed I'd ever get to do something like this.
(こんな事が出来るようになるなんて、夢にも思わなかったよ)
Why does she get to speak and I don't?
(どうして彼女だけ喋ってよくて、僕は駄目なの?)
He gets to go to New York in the summer.
(彼はこの夏ニューヨークに行けることになった)
I'll get to meet Tom Cruise in person tomorrow.
(明日トムクルーズに直に会えるんだ)
We got to meet the president when he was here last week.
(大統領が先週来た時に、直接会うことができました)
I didn't get to sit down the whole time because we had customers coming in.
(ずっとお客さんがいたので、座れなかった)
Do I get to stay up late when dad comes home?
(パパが帰ってくる時まで起きててもいい?)
あとがき
「get」は英語の動詞のなかで、ダントツで最も使用頻度が高く、最も幅広い使い方をする動詞です。
英会話を身に付けるためには、この動詞は絶対に避けて通れません。ぜひいろいろなGetのパターンに触れて、ネイティブの持つ感覚を身に付けてください。
こちらの記事もGetを詳しく解説しています。よろしければご覧くださいね。