こんにちは、小野です。
先日のトヨタ自動車の豊田章男社長の「終身雇用はもう守れない」という発言が話題を呼んでいますね。
「終身雇用」や「年功序列」は、日本のいわゆる象徴的な雇用制度の特徴でしたが、それが崩壊してきている、もう限界だ、と宣言したようなものですね。
まあ、そもそも「終身雇用」は幻想なので、神話はすでに崩壊しているのかもしれません。
今回は、この「終身雇用は守れない」という表現を英語でどう表現するのか、解説していきたいと思います。
日本語の直訳ではなく、英語らしい言い回しを学ぶ
- 「終身雇用は守れない」は英語で?よく使うStick toの意味とは?
- 「やめとけ」もStick toで表現!重要例文10選
- あとがき
「終身雇用は守れない」は英語で?よく使うStick toの意味とは?
「終身雇用を守っていくのは難しい」
- It's difficult to stick to lifetime employment.
- I don't think we can stick to lifetime employment any more.
- I think we have reached a point where we can't stick to lifetime employment.
上の英文を解説していきますね。
「終身雇用」は英語で lifetime employment。
「終身」は英語にないので、「一生涯の、一生の、人生の」を表す lifetimeを使います。ちなみに「終身刑」は life in prison または life sentence です。
では、「守る」はどう表現するか?
残念ながらどれも違います。日本語の「守る」は次の3つの意味がありますね。
日本語の「守る」
- (危険や被害から)守る、保護する → protect
- (規則などを)守る、順守する → follow, obey
- (決めた事や約束を)守る、し続ける → stick to, keep
「終身雇用を守る」は3番の意味ですね。ということで stick to を使うとピッタリです。
「終身雇用を守る」
~し続ける、他の物に変えずに同じ事をやり続ける
stick to lifetime employment
「stick」の本来の意味は、「何かにくっつく、張り付く」ですが、その意味から転じて、
stick to ...
→「~にこだわる、~に執着する、~をやり続ける、他に変えずに同じ物をし続ける」
このフレーズは会話でかなり使います。ぜひ覚えておきましょう。
「やめとけ」もStick toで表現!重要例文10選
stick to は非常に頻度の高いフレーズです。会話でかなり使います。例文を厳選しましたので、どのように使うのか、文の中でぜひ練習してください。
- Stick to what you know.
(知らないことはやめておけ)
※直訳は「知っていることをやり続けなさい」ですが、「下手に知らないことに手を出すな」の意味として使います。 - Stick to what you're used to.
(慣れない事はやめておけ) - Stick to what you think is right.
(間違っていると思う事はやるな、正しいと思う事だけやれ) - Let's stick to the plan.
(計画通りに行こう) - You should just stick to going the same route.
(同じルートを行ったほうがいいよ。道は変えない方がいい。) - He likes to talk about food. Let's stick to food next time again.
(彼は食べ物の話題が好きみたいだから、次回も食べ物のネタで行こう) - I'm trying to stick to my diet, but it's not working.
(ダイエットを頑張ってるんだけど、なかなかうまくいかない) - Japanese girls stick to brands, but hunt for bargains.
(日本の女の子はブランド物にこだわるのに、バーゲンで必死になる) - What's important is we stick to the rules.
(大事なことは、ルールを守ることだ) - What's the point of sticking to the old-fashioned system?
(昔ながらのやり方を守ることに何の意味があるの?)
あとがき
stickという単語は、いろいろな使い方があります。
名詞で使えば「木の棒」、動詞で使えば「~をくっつける、突き刺す、動けなくさせる、突き出る、目立つ」の意味。
さらに、形容詞(元は過去分詞)のstuckで使えば、「身動きが取れない状態」の意味になります。
会話で最も頻度が高いのは、形容詞。ぜひこちらの記事もご覧ください。