英文がうまく読めない人
「英文が滑らかに言えないなあ。なんかいつも単語を1個1個ブツ切りで発音してしまう。イントネーションとかリズムとか、何か基準やルールはあるのかなあ。」
こういった疑問に答えます。
イントネーションの基礎はこちら
英文をネイティブのように読む2つのポイント
I'm on a diet.
※onはオンではなくアンと発音しましょう。
滑らかに英文が発音できましたでしょうか?
では、良い例と悪い例で比較してみましょう。ご自身の先ほどの読み方がどちらに近いか確認してみて下さい。
こうして見ると、なんだか全然違う2つの文みたいですね。読んでみるとわかると思いますが、悪い方が良い方よりも2倍長いですね。これではさすがにネイティブには通じない、というかそもそも英語に聞こえないかもですね。
英文をネイティブに理解してもらえるように、ナチュラルにネイティブのように読むポイントは2つあります。
ネイティブのように読む2つのポイント
- 文の中で強く発音する単語は1つ
- 繋げるべき場所は繋げる(リンキング)
先ほどの英文を過去形と現在完了の場合でも練習をしてみてください。
その際に上記2つのポイントを意識しながらやってみましょう。
(※特にbe動詞と前置詞のつながりを意識しましょう)
I was on a diet.
I've been on a diet.
文の中で強く発音する単語は1つ
日本人が英文を読む際に、どうしても不自然でぎこちなくなるのは、イントネーションの上げ過ぎや下げ過ぎが原因である場合が多いです。
文を読む際は、途中で何度も起伏(上下運動)を作らずに、なるべくフラットに平坦に(お経のように真っ直ぐ)読みながら、強くする単語は1つ程度にして読むと、実は非常に英語らしくなります。
あまり上下運動の起伏を作り過ぎると、それだけで時間のかかる読み方になってしまうので、スムーズに読むことが出来ません。ところが、起伏を作らずなるべく平坦に読めば、一直線の最短距離を行くことになるので、スピードも自然についてくる、ということです。
ここで気を付けて欲しいことがひとつ、先頭の主語が代名詞なら、決して強く高く言い始めない、ことが重要です。I..You..He..などが文頭にある場合は、代名詞なので低く弱く言い始めます。格段にネイティブらしい読み方になります。
太字だけ強く読んでみてください
I bought a new boat.
新しいボートを買ったよ
I'm pretty much done.
だいたい終わったよ
I want you to stay here.
ここから動かないでね
I know how you feel.
気持ちわかるよ
What's your name?
名前は?
Where did you go last night?
昨夜はどこ行ったの?
I thought it was a car.
車かと思ったよ
I think you're lying to me.
嘘付いてるでしょ
名詞は強く、代名詞は弱い
英語のどんな文(肯定文、否定文、疑問文)でも、名詞(Tom, New York, The carなど)は文の中で重要な情報なので強く高くします。それに対し、代名詞(He, We, you, us, me, it, this, here, thereなど)は一度出ている情報なので強くする必要がありません。代名詞は弱く低くなります。
繋げるべき場所は繋げる(リンキング)
リンキングは別名リエゾンとも呼ばれ、単語同士を繋げるように読むことを言います。わかりやすい例が、パインpineとアップルappleを繋げるとパイナップル pineapple のように繋げて読みますね。そのような音のつながりのことをリンキングと呼びます。
ポイントは、前の単語が子音で終わり、次の単語が母音で始まる単語のときです。このような繋がり(子音+母音の繋がり)のときは、特にリンキングに気を付けなければなりません。ちゃんと繋げないと、多くの場合、ネイティブに通じません(ネイティブにはかなり聞き取りづらくなります)。
例えば、week + end = weekend を発音する際に、「ウィークエンド」と発音せずに「ウィーケンド」のように完全に繋げて発音しなければなりません。これがリンキングです。
黄色部分をつなげて読んでみてください
It's a walk in the park.
I like it.
He liked it.
She watches it.
He pronounces it.
He rinses it.
Too bad it's sold out.
That's a good idea.
リンキング(リエゾン)は下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらをお読みください。
英語特有の「2語ルール」とは?
まずは、次の2つの文を読んでみてください。
(最初は音声を聴かずに)
I bought new shoes.
I bought running shoes.
2つの文の読み方に、ある決定的な違いがあります。気付きましたか?
では音声を聴いて、違いを確かめてください。
I bought new shoes.
I bought running shoes.
似たような構造の文なのに、強い位置が違いますね。次のようなイントネーション(リズム)でしたね。
new shoes → 新しい+靴 ⇒形容詞+名詞
running shoes → ランニングシューズ ⇒2つで1つの名詞
つまり、ネイティブは「並んだ2語」を発音するときに、
- セットの名詞なら前の単語を強く発音
- 「形+名」の組み合わせなら後ろを強く(またはどちらも強く)発音
のルールで発音しているのです。
もし、running shoesを後ろのshoesだけ強くしてしまうと、ネイティブには「形+名」の組み合わせのように聞こえてしまい、「走っている靴」という訳の分からない意味になってしまいます。
この英語特有の「2語ルール」は、ネイティブは無意識に子供の頃から頭に染み込んでいるので、このイントネーションのルールを自覚しているネイティブはほとんどいません。
ですが、会話の中では非常に重要な役割を担っているので、英語を流暢に話せるようになるには、欠かせない音のルールだということを覚えておいてください。
英語特有の「2語ルール」とは?
2つ単語を並べて使う時は、イントネーションに注意する
2語ルールを特に気を付けるべき代表例
⇔
a good driver ⇔ a bus driver
a big cup ⇔ a coffee cup
a new store ⇔ a bookstore
my best friend ⇔ my boyfriend
a nice man ⇔ a businessman
日本人が特に間違えやすい例
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last night
next week
every day
Nice shot!
He's a nice guy.