英語の発音が苦手な人
「発音がなかなか上手にならないなあ。母音や子音も練習してるつもりなのに、カタカナ発音が直らない。お世辞にも上手とは言えない汗。どうしたら発音がネイティブのようになりますか?」
こういった疑問に答えます。
今回は、あいまい音について解説していきます。この音を毎日練習して身に付ければ、ネイティブ発音にグッと近づくことができます。なるべく簡単な単語で練習していくので、初心者も今日からぜひ練習をはじめてください!
そもそも、あいまい音Schwaってなに?
英語には母音が13個あります。
その中でもダントツで重要なのが、あいまい母音。発音記号は "e" を逆さまにしたような [ə] の記号で、通称 Schwa(シュワー)と呼ばれています。発音記号の中で通称があるものはこれだけです。それだけ重要で独特ってことですね。
このSchwaは、単語の至る所に入っています。
おそらく英語全体の70%を占めるんじゃないかっていうくらい、英語はこの音だらけです笑。
2音節以上ある単語なら、ほとんどの単語にあります。例えば、
second [sékənd]
minute [mínət]
condition [kəndíʃən]
Donald [dɑnəld]
などなど。発音記号をもう一度よ~く見てみてください。
[ə] の記号がそれぞれ入ってますよね。conditionに至っては2個も!
弱い位置の母音が、ほぼ確実に [ə] になるんです。ネイティブたちは、強い箇所はスペルの通りの母音を発音しますが、弱い部分はどうしてもあいまい音で言ってしまう、ということです。
- 2音節以上の単語で出現
- 弱い位置は必ずあいまい音
あいまい音をマスターするコツは?
あいまい音自体は、発音は難しくありません。何となく曖昧にするだけです笑。
ちょっと練習してみましょう。口の中(特に舌)をリラックスさせて、力を抜いて発音してみてください。
どうですか?これだけを真似るのは、そんなに難しくない感じですよね。
ところが、単語の中で弱い箇所をすべてこの音で発音するのが激ムズなんです。原因は、単純にその音を出すことに私たちが慣れてないからです。
私たちは小学生のころから、ローマ字読みを半ば強制的に学習させられるので、強い部分だろうが弱い部分だろうが関係なく、英単語を読むときに、残念ながらすべての母音をローマ字読みする習慣が身についています。これを何とかしないといけません。
意識するうえで重要なのは、単語を発音するときに、強い部分はスペルを気にして発音し、弱い部分はスペルに関係なくあいまい音で発音する、ということ。これが私たちにはなかなか出来ません。
実際にやってみましょう。
condition という単語は、真ん中の音節 -di- の部分が強いですね。両脇の con と tion の部分は弱いわけです。この2か所であいまい音を入れます。
決して "o" のスペルに引きずられて「コン」とか「ション」と発音してはダメ。コツとしては、どちらかというと「クンまたはケン」「シュンまたはシェン」に近い感じで、曖昧に独特に発音します。
やってみると意外と難しいですよね。やることは単純なのに、なぜか上手く言えない・・・そんな感じだと思います。
これは先ほども言った通り、私たちは単にこの音を出すのに慣れていないだけなので、練習量に比例して、必ず慣れていきます。毎日5分でも1か月もやればある程度は慣れるはずです。あとは練習する習慣が身についたら、自然に身につくはずです。
あいまい音を効果的に練習できる単語
あいまい音をうまく発音できないと、非常にカタカナっぽくなってしまい、ネイティブに通じない事がよくあります。
例えば、カタカナと比較するとその違いが驚くほどわかります。
セブンイレブン seven eleven [sévənəlévən]
アニマル animal [ǽnəməl]
チョコレート chocolate [tʃɑ́ːkələt]
エピソード episode [épəsòud]
ドナルド Donald [dɑ́ːnəld]
リンカーン Lincoln [líŋkən]
あとがき
いかがでしたか?
日本語と英語の発音で最も違いがハッキリしているのが、この Schwa (あいまい音) の存在でしょう。
日本語は強弱に関係なく5つの母音(アイウエオ)を単語の中で発音してしまいますが、英語は強い箇所だけハッキリした母音を使い、残りの弱い箇所はほぼすべて Schwa [ə]を発音します。
最初は慣れるまで少し難しく感じられると思いますが、ぜひ、下記の記事と合わせて、英語の母音をマスターしてください!