発音で悩む人
「発音練習しているけど、どうしてもネイティブのように発音が真似できないなあ。何が原因なのか。上達するコツやルールはあるのかな。」
こういった疑問に答えます。
T音の変化Soft Dを掴む3つの法則
こんにちは、小野です。
単語や文をリピート練習していて、どうしてもネイティブと同じように発音できない、うまく真似ることが出来ない、という時があると思います。
その代表的なものが「T音の変化」ではないでしょうか。この音の変化には、3つのパターン(法則)があります。
- Soft D の法則
- 語尾で消える法則
- Nの前後で消える法則
私の35年の経験上、このT音の変化パターンを上手に発音できるようになると、英語全体の発音とスピードが改善されるので、全体的にバランスがよくなり、SpeakingやListeningのレベルアップにも大きく繋がります。
慣れるまで数か月~1年ほど時間がかかるかもしれませんが、なるべく避けて通らずに、毎日10分の練習でもOKなので、早い段階で克服してしまいましょう!
それでは、ひとつひとつ具体的に見ていきましょう。
Soft D の法則
Soft D、flap T、American T、tapped T、fast D、などいくつかの名前まで付いているほど、言語学的にみても有名な音の変化です。
私も最初はこの音に驚いた思い出があります。中学1年の夏に、ラジオ講座「基礎英語」から聞こえてきた "Yes, it is." の発音を耳にした時、「Tの音なのに、なぜタ行じゃなくラ行が聞こえてくるんだ??」という、あの衝撃は今でも鮮明に覚えています。
Soft Dは、下記3つの場合に起こります。
- 母音と母音に挟まれた時のT 例) get up, tomato
- 直後にLが来る場合 例) little, hospital
- 直前にRがある場合 例) party, forty
T音に注目しながら練習してください。
Yes, it is.
No, it isn't.
a lot of
I have a lot of books piled up.
better
party
forty
Marty
potato
Get up.
Get out.
Get out of the vehicle.
Get in.
I got on the bus.
Beat it.
Wait a minute.
put it off
at eight
at eleven
Try it on.
Heat it before you eat it.
go to school
go to work
hospital
capital
Seattle
little
It's getting cold.
I bought a new computer.
Let's talk about it.
I thought about it.
That's what I thought.
I got cut off.
語尾で消える法則
この法則は100%ではないですが、ほぼ必ずと言っていいほど、ネイティブの普段の発音はこうなります。しかし残念ながら、普段のレッスンをしていて感じるのは、日本人の生徒さんは、これとは逆に、ほぼ必ず語尾Tを発音してしまっています。普段からなるべく意識して、語尾のTを破裂しないで止めるようにしてみてください。格段に英語らしい発音になります。
but
cut
out
most
meet
start
eight
want
won't
might
don't
doesn't
didn't
couldn't
wouldn't
shouldn't
単独で発音するときよりも、eight weeks のように、子音で始まる単語が直後に続く時のほうが、TやDの音は消える確率が高いです。そのほうが発音的に言いやすいからです。
8:15
8 weeks
credit card
fast car
eight, nine, ten
It was a bad day.
You might wanna reconsider.
I can't make it.
I could go there for you.
You won't need it.
Most men wouldn't do it.
Most women don't smoke.
Most people don't know me.
Most students don't speak English.
I lost weight.
She's a cute little girl.
Look at that guy!
football などのように、単語の中で「T+子音」になっている箇所も、もちろんTを抑えます。そのほうが言いやすいからです。
football
lately
recently
nightmare
outside
mostly
atmosphere
basketball
textbook
apartment
Nの前後で消える法則
Tの前や後ろにNがあるときは、Tがなくなってしまう現象です。この変化もほぼ必ず起こります。twenty(トゥウェニー)が良い例でしょう。
eaten
mountain
Britain
button
written
It's written in English.
sentence
Martin
Bill Clinton
Clint Eastwood
job hunting
hunting knife
I went out last night.
interview
Atlanta
I'm from Atlanta.
We have plenty of time.
advantage
I took advantage of it.
この3つ目の法則は、皆さんご自身の発音で必ずしも真似ができなくても大丈夫ですが、ネイティブは必ずと言っていいほど、このような発音をしてきますので、ある程度は慣れておいたほうがいいです。
こちらの記事もT音が学べます。ぜひご覧ください。