今回は、動詞 belong のネイティブらしい使い方を紹介します。
「余計な箇所に、変な所に」→Belongを使おう
私がネイティブと英語学習について語り合っていると、時々日本人特有の発音が話題になります。
よく話題に上がるのは、日本人のRの発音。ほとんどの日本人が苦手としている発音ですね。
「Rを余計な所で発音していることが多い」という意見をネイティブから多く耳にします。
これは私も同感。日本人の共通するクセのようなものだと思うのですが、英語らしく話そうと口の中で力が入ってしまい、籠ったR音を変な所に入れてしまっている方を非常に多く見かけます。"idea"の語尾などは典型的な例です(大抵の日本人は "ideer"のように発音してしまいます)。
ところで、ネイティブは「余計な所に、変な所に」を英語でどう表現すると思いますか?
「余計な所」→「正しくない所」→「それが本来あるべき場所ではない所」→ where it doesn't belong
ネイティブはこのように表現するのが普通です。日本語とは若干表現の仕方が違っていて面白いですね。
では、実際に文を作ってみます。
「R音を余計な所に入れてるよ」
→「R音を本来あるべき場所ではない所(belongしない所)に入れてるよ」
→ You put (your) R's where they don't belong
※「R音」は複数形でR'sと表現します。それによりwhere節の中の代名詞はitではなくtheyになります。
英語ではこのように表現します。実際にネイティブの友人が言ったセリフは次の通りです。Aは私で、Bがネイティブです。
A: How was his English? Did anything stick out to you?
(彼の英語はどうだった?何か目立った点はなかった?)
B: I think he's doing great so far. His pronunciation still needs work though.
(今のところ頑張ってると思うよ。ただ発音はもう少し頑張らないとだね。)
A: What about his R's?
(彼のR音はどうだった?)
B: Yeah, kinda bugged me a little bit. He's trying to avoid putting R's where they don't belong, but sometimes it still slips in.
(うん、それは僕も少し気になったよ。彼は余計な所にR音を入れないように頑張ってはいるんだけど、時々まだ入ってしまう時があるね)
余計な箇所に
関係ない場所に
間違った所に
変な所に
where it doesn't belong
where they don't belong
この固まりを文の最後に付ける
※where it belongsは「元の場所、あるべき場所」の意。
ネイティブらしいBelongの例文
ネイティブらしいBelongの使い方を例文で紹介します。
She sometimes puts her L's and R's where they don't belong.
(彼女は時々、変な箇所にLとRの音を入れる)
He has an attitude that doesn't belong in modern society.
(彼は、現代社会では受け入れられないような態度をいつもしてしまう)
Don't put your stuff where it doesn't belong.
(自分の物を関係ないところに置かないで)
Put it back where it belongs.
(それを元の場所に戻してね)
I hate when people stick their nose where it doesn't belong.
(余計なお節介や詮索をしてくる奴は好きじゃない)
"Green, seven, orange, blue" - Out of these four words, what does not belong?
(「グリーン、セブン、オレンジ、ブルー」、この中で他の物と関係のない物はどれ?)
I worked there for 5 years, but I never felt I belonged.
(そこで5年も働いたが、少しも馴染めなかった)
Who does this baby belong to?
(この赤ちゃんは誰の子?)
This statue belongs in a museum.
(この銅像は博物館に返すべきです)
【会話例】
Mom: Put these toys where they belong.
(このおもちゃ、元の場所に戻しなさい)
Son: Okay, mom. I'll do it later.
(わかった。後でやるよ)
Mom: Do it now!
(今やりなさい!)
あとがき
大抵の方はbelongのうしろは「to」が来るという先入観があったと思いますが、今回お話しした通り、実は様々なパターンがあるということですね。
そして、「所属する」という意味にしても、沢山の中のひとつの意味に過ぎない、ということです。
実際の会話では、特に「変なところで、関係ないところで」の意味で使うことが非常に多いので、ぜひその意味でbelongを覚えておいてくださいね。