英文で悩む人
「『~するコツ、秘訣、条件』は英語でどう言えばいいのかなあ。コツとか秘訣とか、何の名詞を使うのか...こういう場合はどんな表現がいいですか?」
こういった疑問に答えます。
「~のコツ・秘訣・条件」は名詞ではなく動詞を使う
日本語で文を作るとき、無意識にいつも沢山の「名詞」を使っているはずです。
例えば、「~するための条件とは?」という言い方がありますが、この場合は英語でどう言えばいいでしょう?
英語で言いやすくするために、平たく言い換えて「~するには何が必要ですか?」と考えます。
- 「幸せになるための条件とは?」
- 「良いリーダーの条件とは?」
- 「料理が上手になるためのコツとは?」
- 「ビジネスで成功するための条件とは?」
- 「英語が上達するための秘訣とは?」
名詞に注目してください。条件、コツ、秘訣・・・日本語はこのような名詞がピッタリですが、これを英語で表現すると次のようになります。出だしに注目。
「~するための条件とは?」→「~するには何が必要ですか?」
こうすれば、英語らしいネイティブっぽい表現になります。
「~が必要だ。~がかかる。」はtakeです。How long does it take to get to New York? と同じtakeです。必要な時間を聞きたいときはHow long、必要なモノを聞きたいときは What と考えればいいわけですね。
「~するにはどれくらいの時間がかかりますか?」
→ How long does it take to 動詞 ..?
「~するには何が必要ですか?」
→ What does it take to 動詞 ..?
名詞を動詞で言い換えると英語らしくなる
日本語から英語に訳すときに、ネイティブのような英語らしい言い方にする最大のコツは、名詞に着目することです。
日本語はかなりの頻度で名詞を使います。それに対し、英語はかなりの頻度で動詞や形容詞、またはWH名詞節を使います。名詞は“堅い”のであまり使いません。
主な日本語と英語の比較
日本語的発想 → 英語的発想
- 行き先 → 私たちが今から行く所
- 考え・意見 → あなたが思っている事
- 居場所 → あなたが今いるところ
- やり方・使い方 → それをどう使うのか、それがどう動くのか
- 金額 → それがいくらなのか
- 所要時間 → それがどのくらいかかるのか
- 到着時刻 → 彼がいつ着くのか
- 彼の年齢 → 彼が何歳なのか
- その名前 → それが何と呼ばれているのか
- 同僚 → 私が一緒に働いている人達
- 仕組み → 物事がどう動いているのか
- 優勝候補 → 彼らは勝つ見込みが高い
ざっとあげると、こんなにあります。左側が日本語で、右側が英語の構造です。
無理に左側の構造で英語を作っても通じることは通じますが、あまり英語らしくないです。
例えば、「私は彼の年齢を知らない」→ I don't know his age でも通じますが、ネイティブは必ず I don't know how old he is と言います。そういうことです。
日本語的発想 → 英語的発想
- our destination → where we're going
- your opinion → what you think
- your location → where you are
- the method → how it works
- the price → how much it is
- time → how long it takes
- his arrival time → what time he's gonna arrive
- his age → how old he is
- the name → what it's called
- my co-workers → the people I work with
- the system → how things work
- potential winner → they have a good chance of winning
あとがき
日本語を英語らしく訳す、ということは英語学習者の永遠のテーマと言っても過言ではありません。
私もいまだに日々追い求めている感じです。終わりなき旅です。
毎日英語に触れていると、日本語との違いにいつも気づかされます。
文法や構造などは違うのは当たり前なのですが、何かこう、考え方そのもの、思考そのものが、日本語と英語で全く違うことがあり、興味関心が尽きず、面白いのひと言です。
日本語から英語に上手に訳すことができたときの喜びは、何物にも代えがたい、まさに至福のひと時と言えるかもしれません。それが、motivation、原動力だと思っています。