代名詞の「he, his, him, them」はご存じだと思いますが、これらの単語が会話の中で聞き取りづらいと感じたことはありませんか?
その理由は、ネイティブが代名詞 he, his, him, them を文の中で発音する際に、必ずと言っていいほど先頭の音(hやth)を削って発音しているからなんです。
he → 'e
his → 'is
him → 'im
them → 'em
彼らはほぼ必ずこんなふうに音を短く削っています。私たちが彼らの英語を聞き取れないことが多いのは、こんなところも理由の一つになっています。
ネイティブ英語のリスニングに悩んでいる方は、ぜひ今回のトレーニングを実践してみてください。
Himなどの代名詞のリンキング
- 日本人はhimやhisを聞き取れていない?映画Due Dateでトレーニング!
- Himのリンキングを練習しよう
- あとがき
日本人はhimやhisを聞き取れていない?映画Due Dateでトレーニング!
実際のネイティブ同士の会話ではどういうふうに聞こえるのか、実際に体験してみましょう。
2010年に公開された映画「Due Date」の予告編の動画を使います。
聴き取る箇所は、冒頭の約30秒ほどです。まずは聞き取れるまで数回見てみてください。そのあと、答えの英語スクリプトを見ながら、再度英語を一語一句聞いて文字でも確認してください。英語の感覚や流れを体感するのに非常に良い練習です。
《聞き取る箇所》0:06-0:40 の部分をご覧ください。
※まずは、この部分を1~2回通して見てください。会話の内容をなるべく把握するよう頑張って聴いてみてください。
Ethan: Where's your dad?
Peter: Uh...no idea.
Ethan: When's the last time you saw him?
Peter: 1977. He had his bags packed by the front door and he picked 'em up, put 'em in the back of his car and, uh, drove away. Last time I ever saw him.
Ethan: It's so funny. Oh, my gosh. My dad would never do that. He loved me.
イーサン:親父さんはどこにいるの?
ピーター:ああ、わからないよ。
イーサン:最後に会ったのはいつ?
ピーター:1977年だな。玄関で荷物をまとめて、それを拾い上げて車のうしろに放り込んで、走り去っていったよ。それが最後だよ。
イーサン:笑えるなあ。なんだよそれ!俺の親父だったらそんなこと絶対にしないよ。俺は愛されてたからなあ。
赤い部分で示した単語は、音が削れている部分です。実は、himもthemも、通常スピードの会話では、同じように削れてしまい、[əm] のようになることが多いのです。
Himのリンキングを練習しよう
「he, his, him」の中でも比較的聞き取りが難しいとされる「him」を練習してみましょう。次の文それぞれに必ずhimが含まれているので、確実に文の意味が把握できるかどうか聞き取ってみてください。
あとがき
いかがでしたか? かなり難しかったと思います。このようなスピードの英語を聞き取れるようになるには、それなりの年月と経験が必要になりますが、とにかく同じように発音できるよう練習するのが一番の近道。
映画やドラマは、英語の字幕付きで観ることをおすすめします。気になるシーンは巻き戻して、役者さんと同じように発音できるまで何度もリピート練習するといいですよ。リスニングに非常に効果的です。