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「大きくなったなあ!」は比較級で表現!見破りにくい比較級10選

英語の比較級が上手く使えない人
「比較級を使うタイミングがイマイチわからないなあ。意外な場面で見かけることもある。普通に bigger than みたいなのを覚えるだけじゃダメなの? 何か英語独特のルールでもあるのかな。」

こういった疑問に答えます。

「大きくなったなあ!」を英語で言うと?

久しぶりに甥っ子や姪っ子に会った時に、「背が高くなったねぇ」「大きくなったなあ」などとよく言いますが、英語で表現するにはどう言えばよいでしょうか?「get + 形容詞」の構造で作ってみてください。

形容詞はもちろん tall ですね。時制はどうしますか?「なった」と言いたいので過去形ですね。というわけで・・・

You got tall.

本当にこれでいいでしょうか? もう少し考えましょう。これでももちろん通じますが、ある事に気付くとグッと英語らしくなります。久々に会ったということは・・・

前回と比べて背が高くなったね」という意味を含んでますよね。そうです。答えは比較級です。

You got taller.
→「大きくなったなあ」

tall と taller は、一見すると些細な違いですが、比較級を使うことによって、以前と比べていることがハッキリと伝わるので、英語の世界ではかなり重要な情報です。

我々日本人は比較級と聞くと、どうしても「より高い、より大きい、より重い」などの「より」という言葉を基準に考えがちなので、bigger than, smaller than のように「than」が後ろに付くイメージを持っている人も多いと思いますが、必ずしも付くわけではありません。

これからは文の内容や前後の流れで判断できるように意識してみましょう。

見破りにくい比較級のパターン

それでは他の例文でも見ていきましょう。

I wanna get thinner.

「痩せたいなあ、細くなりたいなあ」

現在よりももっと細くなりたい、なので比較級を使います。省略されているものをあえて補うと、I wanna get thinner than I am right now.

I used to play tennis when I was younger.

「若い頃は、テニスをしていたよ」

現在よりも若い頃、というニュアンスなので比較級を使います。when I was young でもいいのですが、現在はもう若くない=年寄りだ、と言っているようにも聞こえるので(笑)、younger と言うことをお勧めします。

I need a smaller size in white instead of red.

「赤じゃなく白で、もう少し下のサイズがいいんですけど」

今試着している物より小さいサイズが欲しい、の意味なので比較級を使います。need は want でもOK。

I'd like to live somewhere warmer.

「暖かい場所に住みたいなあ」

warm でもいいですが、warmer とすることで「ここよりも暖かい場所」の意味が正確に伝わるので、比較級のほうがいいでしょう。

Can we go somewhere quieter?

「静かな所に行きませんか?」

ここも quiet でも良さそうですが、「ここよりも静かな場所」の意味にしたいので比較級です。ネイティブは圧倒的に比較級のほうを使います。このまま決まり文句のように覚えておくといいでしょう。

Do you have a better idea?

「他に良いアイデアはあるの?」

自分が提案したことに対して相手が難色を示した場合や、単に相手の意見を聞きたい場合に、この表現を使います。今言った案よりも良い案はありますか?の意味なので比較級を使います。

Sorry about earlier.

「さっきはごめんね。」

ついさっき自分のした事や言った事を謝りたい時の表現。earlier は「今よりも前の時間に」の意味です。
Sorry about what I said earlier.
Sorry about what happened.
とも言います。

I hope you get better soon.

「早く良くなってね。」

風邪などの病気をした人にかけてあげる言葉です。get well でもいいのですが、比較級を使うことにより「今よりも」良くなってね、という意味が出ます。通常は比較級を使うようにしましょう。

Makes it a lot easier (for me) to cook.

「それは料理しやすくなるね!」

It または That の主語が省略されています。for me はなくてもOK。相手が提案または提示してくれた物が、自分のやる事をより一層楽にしてくれる、と言いたい時の表現。この場合だと、何か便利な道具でも出してくれたので、「それを使うと、自分の料理がやり易くなるよ、ありがとう!」の意味になります。構造としては、make のうしろの it を cooking に置き換えて、That makes cooking a lot easier. としてもOKです。状況的にわかるのであれば、to 以降も省略可です。Makes it a lot easier!(それは楽になるよ!)ともっと短く言うこともよくあります。

会話例1

A: Hey, if you're really busy tonight, I'll be fine. We can meet up next week.
 (ねえ、今夜忙しかったら、私は大丈夫だよ。来週会ってもいいよ)
B: If that's okay with you, that'd be a little bit easier on me!
 (それでいいのであれば、少し助かるよ)
A: Don't sweat it. See ya then!
 (心配いらないって。じゃあとでね)

会話例2

A: We might as well just stick to our plan.
 (さっきの予定通りにしたほうがよさそうだね)
B: Really? I really don't wanna go..
 (え~?行きたくないなあ)
A: What? Do you have a better idea?
 (何?他にアイデアはあるの?)
B: Okay..
 (わかったよ)

 

以前の記事「痩せた?」を比較級を使って英語で言うと? でも、比較級に触れている箇所があるので、そちらもよろしければ参考にどうぞ。

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比較級をマスターできるおすすめの独学本【厳選2冊】

最後に、比較級をマスターするうえでおすすめの書籍を紹介しておきます。

初級の方へおすすめ

英文法を基礎の基礎から学びたい方におすすめの書籍です。わかりやすい解説で、しかも動画も見れます。

中級者以上の方へおすすめ

この本は、言わずと知れたマーフィーシリーズの中級編第3版です。私も初版から長年愛用していて、生徒さんにもおすすめしています。