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仮定法 would をマスターする「現実と仮の話」の見分け方【保存版】

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仮定法の would でモヤモヤしている人
「文の意味は流れで一応だいたいわかるけど、would があるとなんかハッキリつかめないなあ。仮定法なのかな? wouldを使いこなせれば上達するんだろうけど、でも漠然としてて、使いこなすにはどうしたらいいのか...」

こういった疑問に答えます。

仮定法 would をマスターする「現実と仮の話」の見分け方

文の中に would が使われていると、あまり考えないで素通りするか、身構えてしまう…という方が多いかと思いますが、今後の英語力向上のためにも、ぜひこの機会にスッキリさせておきましょう。

日本語では、現実の話か仮の話かを明確に区別する言葉のルールはほとんどありません。英語ではその区別が明確です。

まずは日本語の例を見てみましょう。

  • 「今日はお酒は飲みたくないなあ」 → これはふつうに現実の話
  • 「有名人とは結婚したくないなあ」 → これはあくまでも、仮の話

現実でも仮の話でも、両方とも「~したくない」と言いますね。日本語には言葉の区別がありません。日本人が仮定法をどうしても難しく感じてしまうのは、この区別がないことが最大の原因です。なので、苦手なのは当たり前ですから、いい意味で安心してください笑。

それに対し、英語は「現実か仮か」を明確に区別します。むしろ区別しなければなりません。動詞の前に would を置いて、「仮の話」ということを聞く側にハッキリと伝える必要があります。

  • 「今日はお酒は飲みたくないなあ」→ I don't want to drink today.
  • 「有名人とは結婚したくないなあ」→ I wouldn't want to marry a celebrity.

would をマスターするコツとして、日本語を話している時に「今の日本語は仮の話かな?」などと普段から考える習慣をつけてください。徐々に区別できるようになってきます。この「考える習慣」が、仮定法 would をマスターする大きな近道となります。

would を使う具体例【重要3パターン】

 では、具体的な例で見ていきましょう。重要なパターンとして3つあります。

  • ①平叙文の場合
  • ②WH疑問文の場合
  • ③終わった過去の場合

それぞれ詳しく例を挙げていきます。

①平叙文の場合

会話文の中で、仮の話になっている箇所に注目してください。

A: Do you think I would look better with short hair?
 (私、ショートヘアでも似合うかな?)→仮の話
B: You don't wanna do that. I'm telling you.
 (やめときなって。マジで。)

A: Let's go grab a couple drinks later tonight.
 (今夜、飲みに行こうよ。)
B: Sounds like a plan. How about we call Tom and ask if he's free tonight?
 (いいね! じゃ、トムも誘ってみようか?)
A: He wouldn't come. He hates Shibuya.
 (あいつは来ないよ。渋谷が嫌いだから。)→仮の話

A: Are you happy with your job?
 (今の仕事に満足してる?)
B: I would be lying if I said I liked everything about it.
 (不満がないと言ったら嘘になるけどね。)→仮の話

A: My dad loves fishing on his own boat.
 (父は自分の船で釣りに出かけるのが大好きなの。)
B: Sounds like your dad and I would get along.
 (お父さんと僕は気が合いそうだね。)→仮の話

A: You think this would look good on me?
 (これ私に似合うと思う?)→仮の話
B: I would never wear that.
 (それは、私なら着ないわね~)→仮の話

②WH疑問文の場合

WH疑問文(Why, What, Where, When, Who, How)の疑問文では、平叙文に比べ、「仮の話」かどうかの区別が少しわかりづらいかもしれません。ですが、would を使わずに、do/does を使うと、「現実の話」になってしまい、話がかみ合わなくなってしまいます。

A: Did you touch my iPhone?
 (私のiPhone触った?)
B: Why would I do that?
 (どうして俺がそんなことするんだよ?)→仮の話

A: Are you cheating on me?
 (あなた、浮気してる?)
B: Why would I do that?
 (僕がどうして浮気なんかするんだよ?)→仮の話

A: I don't like being lied to.
 (私、嘘つかれるのは嫌いなんだけど)
B: Why would I lie to you?
 (どうして俺が嘘を付くんだよ?)→仮の話

A: Where's Tony?
 (トニーはどこだ?)
B: He's in the conference room with Kim.
 (彼ならキムと一緒に会議室にいるわよ)
A: Why would she be with him?
 (なんで娘がトニーと一緒にいるんだ?)→仮の話

A: You should look in her desk. You might find something there.
 (娘の机も見たほうがいいよ。何か見つかるかもしれない)
B: It's locked. All the drawers.
 (鍵がかかってるわ。引き出し全部よ)
A: Why would she lock her desk?
 (なんで机に鍵をかける?)→仮の話

A: How's your Japanese? Getting better?
 (日本語の調子はどう?上達した?)
B: How would I ever learn Japanese if people would only speak to me in English?
 (みんな僕に英語で話しかけてくるのに、どうやって日本語を学ぶんだよ?)→仮の話
A: You got that right.
 (そうよね)

A: Hey, where's Rachel?
 (ねえ、レイチェルはどこ?)
B: How would I know? I just got home.
 (わかるわけないだろ。今帰ったばかりなんだから)→仮の話

A: If you could go on vacation anywhere right now, where would it be?
 (今から休暇で旅行できるとしたら、どこに行きたい?)→仮の話
B: The Bahamas. That's my dream place.
 (バハマ諸島。私の夢の場所なんだ)
A: Oh, that would be nice.
 (いいねえ)→仮の話

A: Out of these 5 guys, who would you wanna marry?
 (この男性5人の中だったら、誰と結婚してみたい?)→仮の話
B: I'd say, the one on the right. He looks cool.
 (そうね、右の男かな。カッコイイよね)

仮定法のカギは「現実と仮」の区別

ポイントは下記のとおりです。

  • 「現実 or 仮の話」を判断し、仮の話であれば would を使う
  • 日本語では区別がないので、あくまでも状況・内容で判断する
  • 普段から日本語の中でも「区別をする習慣」をつける

基本的には上記のとおりですね。

僕も20代の頃まではそうでしたが、大半の人は普段の生活の中で「現実か仮かを区別する」なんてことをしないので、ある程度慣れるまでは意識して毎日続けてください。1ヵ月もしないうちに必ずコツが掴めてきます。

wouldを学べるおすすめの書籍紹介

最後に、たくさん良い例文に触れることができるおすすめの本を紹介していこうと思います。

「現実か仮かの区別」がある程度コツが掴めてきたなあと思ったら、あとは場数を踏んで練習あるのみです。練習とは具体的には「たくさんの例文に触れる」ということです。たくさん場数を踏んでいくうちに、「現実と仮の話」の区別がより一層すんなりと出来るようになっていきます。

中学レベルの英単語でネイティブとサクサク話せる本

今回の記事に一番マッチしているのが、こちらの本だと思います。

全Chapterの内容が秀逸なのですが、特にChapter4「仮定法を使って仮の話をする」という章が非常にわかりやすく気に入っています。例文が豊富なので、非常におすすめです。

マーフィーのケンブリッジ英文法(中級編)第3版

この本は、言わずと知れたマーフィーシリーズの中級編第3版です。私も初版から長年愛用していて、生徒さんにもおすすめしています。

あとがき

助動詞 would のネイティブの感覚を理解できるようになると、「現実の話」と「仮の話」の区別が自然に身についていきます。

これは日本語にはない文法なので、多少時間はかかるかもしれませんが重要な部分なので、ぜひ時間をかけてでも慣れていってくださいね。

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