イントネーション

発音トレーニングの後に、日本人が知らないイントネーションに焦点を当てます。
下記は、レッスン内で良く扱う一例です。ほとんどの日本人が苦手とする発音です。音声を聞きながら、うまく言えるかぜひ試してください。

単語間の強弱を学ぶ

(1) 名詞と代名詞の強弱の違い

名詞はいつも強い

Dogs eat bones.
People make mistakes.
Mars is a planet.
Bob married Janet.
Mark sells cars.

代名詞はいつも弱い

They need me.
I love you.
He ate it.
We went there.
I saw it.

日本人の大半の人は、学校での授業でほとんどイントネーション等を習わずに、英語学習初期の大事な10代を過ごしてしまうので、名詞だろうが代名詞だろうが関係なく、主語を強く高く言って文を読もうとしてしまいます。でも、"I love you" と言ってみて頂ければ分かる通り、代名詞は必ず弱く発音されなければなりません。この強弱を無視してしまうと、ネイティブにとっては非常に不自然な英語に強烈に聞こえてしまうのです。

(2) 2語並んでいる際の強弱

形容詞+名詞=名詞をなるべく高く!

Nice shot!
blue eyes
last night
He's a nice guy.
I'm a quick learner.

2つで1つの名詞=最初を高く!

high school
YouTube
sunglasses
keyboard
smartphone
iPhone

Sentence Practice

They had a good time playing football.
I bought some sunglasses at the new store.
She annoyed me with her stupid questions.
That salesman is a very nice man.
Let's go see the new film at the movie theater.
Cats get stuck in trees a lot.

日本人の傾向として、例えば、nice guy, book store, last night, etc などのように、2つの単語が並んでいると、何でもかんでも、無意識に前の単語を高く読み、後ろを低く下げてしまうことがよくあります。しかし、後ろを下げていいのは「その2つセットで名詞」の場合に限られるのです。つまり、book store は2つセットで「書店」の意味ですから、"book store" と発音します。ところが、その調子で nice man のような「形容詞+名詞」にも同じイントネーションで nice manと発音してしまうと、一瞬ネイティブには "Nice-man" という名詞に聞こえるのです。大袈裟に言えば「そんなキャラクターいたっけかな??」という勘違いが生じてしまいます。

① 平叙文(肯定文や否定文):下がる

平叙文とは肯定文や否定文のことです。日本語と同様、文尾は下がります




1.先週NYに行ってきたよ
2.よくやった!素晴らしいよ!
3.東京に住むのは楽しいね

※平叙文でも、最後を上げて言えば、そのまま疑問文になります。
It's fun living in Tokyo?

② WH疑問文:下がる

日本語のイントネーションは、どんな疑問文でも語尾を上げて言いますが、英語では、WhatやWhoなどで始まるWH疑問文は通常は文尾を下げます

大半の日本人はWH疑問文を上げて読む癖があるので、日本語のように上がらないように注意です。










1.お名前は?
2.どこに住んでるの?
3.誰を見たの?
4.誰に見られたの?
5.何があったの?
6.それどうするのよ?
7.子供の頃は何になりたかったの?
8.そこまでどれくらい時間かかるの?
9.何歳で結婚されたんですか?

③ WH疑問文でも上がる場合

相手に聞き返したり、軽く確認したりするときは、どんな場合でも文尾は上がります。このときはWH疑問文も上がります。
なお、この疑問文では文尾に again を付けることが多いのも特徴です。

WH疑問文が上がる場合
  • 確認で聞きたい時「~でしたっけ?~だったっけ?」
  • 驚いて聞き返す時「~だって?」




1.お名前何でしたっけ?
2.どこに行ったって?(どこに行ったんだっけ?)
3.弟さん何歳だっけ?
4.次のバス何時だって?

聞き返しや確認の「~だっけ?/でしたっけ?」の英語の言い方 英会話が苦手な人 「相手に質問する時に、「~でしたっけ?」と確認したいときは英語でどう言えばいいのだろう?何か特別な表現や...

④ Yes/No疑問文:上がる

YesかNoで答えられる疑問文は、日本語と同様、最後が上がります。ただし、日本人の傾向として、短い疑問文は上げるのですが、少し長くなると最後を上げるのを忘れてしまう方をよく見かけます。Yes/No疑問文は必ず最後は上げるので注意しましょう。







1.もう終わった?
2.そうなの?
3.わかった?
4.昨夜そこ行った?
5.ふだん親に電話してる?
6.今朝電話くれたときは東京にいた?

※「明日大雨だよね?」のように「~だよね?」と確認したい場合は、It's gonna rain a lot tomorrow, right? のように「right?」を文尾に付けて上がり調子で言います。

聞き返し疑問で会話が上達!「そうなの?」ネイティブ流の受け答え今回は、Really? の代わりに使える、非常にネイティブらしい反応の仕方を身に付けていきましょう。文法的には基本の内容なので、それほど難しくはありませんが、いかに素早くその「型」で反応できるかが、重要なポイントです。...

⑤ 列挙する時:上がって 上がって 下がる

「AとBとCを食べました」など、情報を列挙するときは、その都度上げて、最後だけ下げます。




⑥ A or Bの文:上がって 下がる

「or」を使った文は、肯定文でも疑問文でも必ず上がって下がります





1.やる?やらない?(参加の意思確認)※中か外かを聞く場合は inside or outside
2.私の言ってることわかる?/ちゃんと話に付いてきてる?/私に付いてきてくれる?(私の味方?)
3.ここに残るか、一緒に来るか、どちらでも構わないよ。
4.会社行って稼いで感染のリスクを冒すか、それとも家にいて無一文になるか、どちらを選ぶべきか。

⑦ 接続詞で文と文を繋ぐ:上がって 下がる

1つ目の文が終わっても、その後にandやbutなどで繋いで次の文を続ける時は、必ず接続詞の前で上がり調子になります。上げるのは「まだ続きがあるよ」という合図です。

注意点としては、1つ目の文尾が上がったからといって、そこで「疑問文だ!何か返事しなきゃいけないのかな?!」と勘違いして慌てないこと。日本人の意外とやりがちな部分なので、内容を落ち着いて聞くようにしましょう。






1.明日家族が家に来るんだけどね、まだ家の掃除が終わっていないんだ。
2.その本を買ったんだけどね、まだ読んでないんだ。
3.彼らは動物が好きじゃないんだけどね、その猫を飼うことにしたんだよ。
4.暑かったから、窓を開けたんだ。そしたら、猫が入って来たんだよ。
5.長いこと歩いたから、腹減ってるんだよ。

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